耳鼻科の腫瘍
耳鼻科の腫瘍
耳鼻科の腫瘍
耳鼻科の領域にできる悪性腫瘍(がん)は、がん全体の数%程度とそれほど多くありません。しかし、この領域には狭い範囲に多くの臓器があり、聞こえや味、においなどの生活の質や、飲み込みや発声などの生活するにあたって大切な働きを有しています。腫瘍の治療ではそのような大切な機能に大きく影響を与える可能性があり、早期発見、早期治療が特に大切です。
耳鼻科では目で確認する以外にも、内視鏡を使ってのどや鼻の奥まで直接確認できます。また必要であればエコーやCTで内部まで見ることができるので、異常を感じたら早めに専門医を受診することをおすすめします。
口の中にできるがんの中では舌がんが最も多いです。痛みや動かしづらさを訴える方が多いです。なかなか治らない口内炎で見つかることも多く、注意が必要です。
咽頭は一般的に「のど」と言われる領域です。腫瘍ができると、飲み込みづらさや食事がしみる、痛み、首のリンパ節が腫れたという症状が多いです。初期症状ははっきりせず、進行状態でみつかることがほとんどです。ヒトパピローマウイルスとよばれるウイルスの感染が原因で起こることもあります。
喉頭はのどぼとけの所にあり、呼吸の通り道とともに声を出す器官である声帯があります。声帯に腫瘍ができると声がかれるといった症状が多いです。男性に多く、喫煙が大きく影響します。声の異常が治らないという方は早めにご相談ください。
首のしこり(結節)以外の症状はほとんどないことが多いです。当院では触診や問診を詳細に行い、エコーでしこりの部位、大きさ、性状を確認します。必要に応じて細胞の検査まで行っています。
耳鼻科の領域は非常に狭い場所に多くの臓器がひしめき合って存在しています。がんが進行してしまうと、治療が難しくなるだけでなく、飲み込みや声、整容面などの生活の質が大きな影響を受けてしまいます。そのため早期発見が特に大切です。
当院の内視鏡はNBI(Narrow Band Imaging)という機能を備えており、通常の内視鏡では見逃されやすい早期がんを見つける上で有力です。また必要に応じてエコーや細胞の検査などを組み合わせて行い、適切なサポートを行っていきます。